マットレスの硬さはどうやって選ぶ?適度な硬さを見極める3ヶ条

寝具コーナーに足を運ぶと、高反発や低反発といった性能の種類をはじめ、さまざまな素材を使ったマットレスが並んでいます。それぞれに目安となる「硬さレベル」が表示されていることが多いのですが、どの程度の硬さが自分に合っているのかが分からないと、こういった情報もなかなかピンとこないものです。そもそも、マットレスの硬さと睡眠がどんなふうに関係するのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、硬め・柔らかめのマットレスの違いを説明しながら、自分に合った適度な硬さのマットレスを見極めるポイントをご紹介していきます。併せて、硬めのマットレスの種類と、とくに慎重にマットレス選びを行ってほしい人についてもピックアップしました。

理想的なマットレスに必要な条件とは

マットレスにごろんと寝転んだとき、その寝心地に好き・嫌いを感じることがありますが、それだけでマットレスとの相性を決めてしまうのは早合点かもしれません。寝具の役割や体との関係を理解すると、マットレス選びはさらに有意義なものになります。そのためまずは、理想的なマットレスとは何か? についてご紹介していきます。

理想的なマットレスは、少なくとも次の3つの条件を満たしています。1つ目は「正しい寝姿勢を保てる」こと、2つ目は「体圧分散性に優れている」こと、3つ目は「寝返りが打ちやすい」ことです。以下、詳しく説明しましょう。

立ったときの姿勢が良い寝姿勢

真っすぐに立ったとき背骨はなだらかなS字のカーブを描きますが、寝ているときもこれに近い姿勢を保つことが体にとって自然な状態です。背骨の中には脊髄という大きな神経が通っていますが、背骨が正しいS字を描けていないと、この神経にも影響を与えます。起きているときだけでなく寝ている間も正しい姿勢を保つことは、体にとってとても大事なことなのです。

正しい寝姿勢のための体圧分散

正しい寝姿勢をキープするために必要なのが、寝具の体圧分散力です。マットレスの特徴として「体圧分散に優れている」というフレーズを耳にしたことのある方もいるでしょう。体圧分散とは、体圧を体全体に分散して特定の部位にかかる負担を軽減しようとする、寝具に欠かせない機能のひとつです。人の体は部位によって重さが違うため、寝姿勢になったときも各部位にかかる体圧は異なります。一般的に、他の部位(頭部、胸、背中、足)に比べて、腰に体圧が多くかかっているといわれています。マットレスの体圧分散力は、この腰にかかる体圧をいかに分散させるかがポイント。体圧分散がうまくできなければ、約8時間という睡眠中、常に腰に負荷がかかっている状態となるため注意が必要です。「寝ると腰が痛くなってしまう」という人は、お使いの寝具の体圧分散性が損なわれている可能性があります。

余分な力をかけずスムーズな寝返りを

体圧分散性に優れていても、ずっと同じ姿勢でいると血流が悪くなり、熱がこもって体温が上昇します。それを調節するのが寝返りです。私たちは一晩に20回以上寝返りを打つといわれています。例えば、正座をしていて足が痛くなったり汗をかいたりしたときは、座り直すといったようにして体勢を変えます。寝ているときにはその動作を寝返りという方法で無意識に行っているのですから不思議です。余分な力をかけずスムーズな寝返りが打てること。これも寝具に求められる条件のひとつです。

硬めのマットレスと柔らかめのマットレスの違い

それでは、マットレスの硬さと睡眠はどのように関係してくるのでしょうか。硬めのマットレスと柔らかめのマットレスの特徴をご紹介しつつ、それぞれが睡眠にもたらす影響について説明していきます。

硬めのマットレスは理想的。でも硬過ぎると…

前項で理想的なマットレスには「正しい寝姿勢を保てる」「体圧分散性に優れている」「寝返りが打ちやすい」という特徴があると説明しました。適度な硬さのあるマットレスは、これらをバランスよく持ち合わせているケースが多いため、理想的なマットレスと言っても過言ではありません。硬さは反発力とも言い換えられますが、適度な硬さのあるマットレスは、重たいために沈みがちな腰部分をマットレスの反発力によって上に押し上げ、正しい寝姿勢に導いてくれると同時に、スムーズな寝返りを可能にしてくれます。しかし、気を付けなければならないのが、こうしたメリットもマットレスが硬過ぎると一転してデメリットになってしまうということです。硬過ぎるとは、反発力が強過ぎるということでもあるため、その反発力によって腰が浮き過ぎてしまう恐れがあります。こうなると腰付近の筋肉に負担がかかり腰痛の要因をつくってしまうこともあるのです。また、それぞれの部位にかかる体圧も増すため血流も悪くなる一方です。そのために必要以上に寝返りを打つことになれば、結果的に「寝たのに疲れがとれない」という症状を招きかねません。マットレスは硬ければ良いとは限らない、ということを心に留めておきましょう。

柔らかめのマットレスは気持ちが良いけれど…

柔らかめのマットレスは、マットレスが体の形に変形するため、製品によっては包み込むような寝心地を感じられます。この気持ちの良さが、柔らかめのマットレスの最大の魅力と言えるでしょう。これは単に感触が良いだけではなく、体圧がきちんと分散されていることも表しています。一般的に、硬めのマットレスよりも柔らかめのマットレスの方が体圧分散性に優れているため、販売店ではこの点をアピールしているケースが多く見受けられます。さらに、体にぴったりフィットすることで冬は温かく感じるというメリットもあります。しかし、このフィット感にはデメリットもあります。それは正しい寝姿勢を保てない点です。柔らかめのマットレスは反発力が低いため、時間の経過とともに体がマットレスに沈み込んでしまいます。とくに、一番重たい腰部分が沈むため、姿勢が「くの字」になってしまう傾向にあるのです。理由は異なりますが、硬過ぎるマットレスと同様、柔らかめのマットレスも腰痛の原因になりかねないため注意が必要です。また、柔らかいため寝返りが打ちにくいという弱点もあります。ふかふかのソファから立ち上がるのが大変なように、反発力の低い柔らかめのマットレスは寝返りを打つ際に余分なエネルギーが必要になるため、「寝返りを打つたびに疲労がたまってしまう」と感じる場合もあります。

「適度な硬さ」を見極める3ヶ条

マットレスは硬過ぎても柔らか過ぎても体に負担を与えるため、「適度な硬さ」が理想的です。では、適度な硬さはどのようにして見極めればよいのでしょうか。簡単にできるチェックポイントは以下の3点です。

  • マットレスと腰の隙間が適度に埋められている
  • 腰がマットレスに沈み込んでいない
  • 寝返りが打ちやすい

人は、寝姿勢のときの理想的な腰部分のS字カーブの隙間は2~3 cmです。寝転がってみてマットレスと腰の間に指を挟めるくらいのスペースがあるとよいでしょう。隙間にラクラク指が入る場合は腰が浮き過ぎている可能性があります。マットレスに表示されている「硬さレベル」が高くなくても、あなたにとっては硬過ぎるマットレスかもしれません。反対に隙間が無かったり、沈み込んでしまったりしている場合はマットレスが柔らか過ぎるサインです。寝心地は良いため、つい選びたくなってしまいますが、「寝転んだときの寝心地が良い」=「理想的なマットレス」ではないところが、マットレス選びの難しさと言えます。

腰痛のある方や妊婦さんこそ、硬めのマットレスをチョイス

睡眠に問題を抱えている人は案外多く、厚生労働省が提供する健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、日本人の5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」と回答しているという報告が挙がっていますご自身を踏まえ、身近な人の睡眠環境をいま一度見直してみましょう。なかでも特に意識してほしいのは、腰痛のある方、妊婦さん、高齢の方です。

腰痛でお悩みの方

腰痛と姿勢に因果関係があることをご存じの方は多いでしょう。寝ている間も正しい寝姿勢をキープしてくれる適度に硬いマットレスは、腰への負担を軽減してくれます。また、普段は大丈夫だけど朝起きたときだけ腰が痛むという方や、定期的にぎっくり腰になってしまうという方も、マットレスを硬めのタイプに変えることでそれらの症状の改善が期待できるでしょう。ただし、「腰痛にはとにかく硬めのマットレスだ」と、硬いことだけを売りにしているマットレスを、試すことなく購入するのはリスクが大きいです。

前述のとおり、硬過ぎるとかえって腰痛を悪化させてしまうため「自分にとって適度な硬さか」をきちんと見極めることが大事。腰に痛みを感じている方は、より慎重になってマットレスを選ぶようにしましょう。

妊婦さんや小さなお子さんのいるママさん

妊婦さんや、妊娠をきっかけに慢性的な腰痛に悩むママさんも少なくありません。妊娠すると女性の体は、赤ちゃんが骨盤を通れるように関節や靭帯を緩めるホルモンが分泌されます。これによって不安定になった骨盤を支えようとお尻や腰の筋肉を使うようになりますが、これが腰痛を引き起こす要因になっているようです。また、お腹が膨らみ体重が増えてくると姿勢が変化します。お腹を前に突き出すような姿勢になると背中が張った状態になるため、腰への負担は増える一方です。出産後も赤ちゃんを抱っこすることで腰痛が長引いてしまうママさんが多く、妊娠・出産後の女性の体は総じて腰に負担がかかりやすくなっています。せめて、寝ているときには正しい姿勢で過ごしてほしいもの。結婚を機にマットレスを新調しようとお考えの方は、妊娠やそのあとのことを考慮して、適度に硬めのマットレスの購入を検討することをおすすめします。

高齢の方にもおすすめ

硬めのマットレスはお年を召した方にもおすすめです。高齢になると、骨粗しょう症で骨がもろくなったり皮膚が薄くなったりしてくるため、寝ている間も体圧によるダメージを受けやすくなります。また、血管の働きも弱まるため適度に寝返りを打ちたいところですが、筋力が落ちてくることによって寝返りも打ちづらくなってきます。そこで活躍するのが硬めのマットレスです。体圧分散性に優れ、寝返りの打ちやすい適度な硬さのマットレスは、高齢の方との相性もぴったり。退職のお祝いや、日ごろの感謝の気持ちを込めたプレゼントにマットレスを贈るのも素敵ですね。

硬めのマットレスの種類を知っておこう

硬めのマットレスは、使われている素材によっていくつかの種類に分類できます。ここでは、素材によって異なる機能性や使用感、注意すべきポイントなどを紹介していきます。

スプリングマットレス

スプリング(バネ)を使ったマットレスは、大きく分けて「ボンネルコイルマットレス」「ポケットコイルマットレス」「高密度スプリングマットレス」の3つに分類できます。

ボンネルコイルマットレスとは、らせん状に巻かれたコイルスプリングを連結したもので、スプリングマットレスのなかでは最もポピュラーなタイプです。しっかりとした弾力が特徴で、普及率が高いため比較的リーズナブルに購入できます。

ポケットコイルマットレスは、スプリングを小さな袋(ポケット)に包んで敷き詰めたものです。ボンネルコイルマットレスが連結コイルによって体を面で支えるのに対し、ポケットコイルマットレスのコイルは袋ごとに独立しているためフィット感があり、硬さはそれほど強くありません。そのため、体重の重い人のなかには柔らかく感じる人もいるでしょう。生産に手間がかかるため、価格はボンネルコイルマットレスと比べるとやや高めです。

高密度スプリングマットレスは、その名のとおりコイルを高密度に配置したマットレスです。耐久性に優れているためホテルのようなところで採用されています。かなり硬めの寝心地で、沈み込みはほとんどありません。体重の軽い人には硬過ぎる場合があるようです。

高反発マットレス(ウレタン)

高反発と呼ばれるマットレスによく使われる素材のひとつに、ポリウレタンを発泡させたウレタンフォームという材質があります。これは簡単にいうと密度の高いスポンジのようなもの。このウレタンフォームで作られた高反発マットレスの一番の特徴は、優れたサポート性です。体をしっかりと支えてくれるため安定感があります。また耐久性も高いため、良い製品を購入すれば長年愛用できるのも魅力です。製品によって価格に幅がありますが、手ごろな価格で購入できるものもあり、スプリングマットレスと比べて軽量で扱いやすいため、高反発マットレスを初めて使う方にもなじみやすいマットレスと言えます。

また、ウレタンフォームを使ったマットレスの硬さ表示については、消費者庁によって以下のとおりに決められています。(ニュートンは硬さを表す単位)

  • 110ニュートン以上…かため
  • 75ニュートン以上 110ニュートン未満…ふつう
  • 75ニュートン未満…やわらかめ

つまり、ウレタンフォーム系のマットレスの場合、高反発と言えるものは110ニュートン以上のものとなり、低反発は75ニュートン未満のものとなります。製品クレジットにニュートンの表記があるはずなのでチェックしてみましょう。

また、ひと口に高反発ウレタンといっても、ウレタンフォーム自体にもレベルがあります。製品によって価格に幅があるのは、ウレタンフォームの品質の差によることが多いのです。価格が高いから品質も高いとは一概に言えませんが、ほかと比べてあまりに安いものは値段の根拠も考えなければなりません。

高反発マットレス(樹脂)

新しい素材として人気が高まりつつあるのが、樹脂を使った高反発マットレスです。樹脂を網目繊維構造に編み、体圧分散と適度な硬さを実現しています。ウレタンフォーム系マットレスの多くは、その材質上、通気性があまり良くありませんが、この樹脂素材によるマットレスは通気性が良く、マットレス自体を丸洗いできるという長所があります。しかし、耐久性が劣る点が短所です。高反発マットレスといえども、耐久性の観点から体重の重い人が使うと消耗スピードが気になるかもしれません。

ちょうどいい硬さの「komoreマットレス」

以上のようなさまざまな種類のマットレスが存在するなかで、私たちkomoreが目指したのは、硬過ぎない適度な硬さを保持しつつ、通気性に優れたマットレスです。コンセプトは「すべての人が納得のいくマットレス」。そのため腰痛をお持ちの方、妊婦さんやママさん、高齢の方にも安心してお使いいただけます。以下、その特長をもう少し詳しくご紹介いたします。

耐久性、反発力、通気性すべて考えて作りました

komoreマットレスの中身は3段階構造です。一番下には耐久性を重視してポリウレタンサポートフォームを、真ん中には体圧分散性に優れた高反発なメモリーフォームを、一番上には熱や湿気をため込まず爽やかな寝心地を実現する低アレルギー性のオープンセル状フォームを使用しました。また、マットレスカバーにも通気性に優れた素材をチョイス。ご自宅で洗濯ができるように取り外しも可能です。

日本とアメリカで共同開発、手作業へのこだわり

日本はもともと敷き布団文化のため、マットレスの歴史に関しては海外に劣ります。komoreマットレスは東京とカリフォルニアで共同開発することで、日本人の体型と気候風土を加味しながら、アメリカが持つマットレスのノウハウや技術を取り入れ、これまでにない完璧なマットレスを目指して仕上げています。すべての素材はカリフォルニアにて手作業でお作りしているのもkomoreのこだわりです。

実際に眠ってみてください「150日間の無料お試し」

マットレスが自分に合っているかどうかを知る最も確実な方法は、実際に眠ってみること、これに尽きます。目覚めたとき、腰をはじめとする体に痛みがなく、気持ちよく目覚められるマットレスが本当に自分に合ったマットレスです。「マットレスは眠ってみないと分からないものだから、お客様には実際に眠っていただく必要がある、それも心置きなく」という思いで実施しているのが、komoreマットレスの150日間無料お試しです。使ってみて「自分には合わない」と感じたら、マットレス代金はもちろん返品送料もすべて無料でご返品いただけます。どうぞ安心してお試しください。シングルは72,000円(税別)、セミダブルは84,000円(税別)、ほかにもスモール、ダブル、クイーンをご用意しており、サイズを問わず配送無料。コンパクトな箱にお入れしてご自宅までお届けいたします。

妥協しないマットレス選びを

適度な硬さのマットレスを選ぶことの大切さをお分かりいただけましたでしょうか。マットレスは決して安い買い物ではありません。「体に合わなかったから違うものを買おう」と次々に買い替えられるアイテムではないため、購入の際は妥協せず、納得するまで吟味することが大切です。

マットレスの硬さについてまとめると、以下のようになります。

  • マットレスには適度な硬さが必要
  • 眠ってみて初めて自分に合った硬さが分かる
  • 腰を痛めやすい人ほどマットレスの硬さには配慮するべき

マットレスと体の関係を意識するとともに、マットレス購入を検討している場合は、可能な限り試し寝することをおすすめします。本当に自分の体に合っているのかどうかを身をもって体感することが快眠の第一歩です。komoreのマットレスが皆さんの快眠のお役に立てば幸いです。