マットレスの寿命は何年くらい?買い替え時がわかる「7つのサイン」

「最近、寝心地が良くないな」と感じたら、そろそろマットレスの買い替え時がきているのかもしれません。ここでは、マットレスの寿命は何年なのか、どんな状態になったら買い替えるべきなのかなど、マットレスの寿命に関する疑問にお答えするとともに、長持ちさせるコツもご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

マットレスの寿命は何年?

マットレスの寿命は、一般なもので8年、高品質なもので10年といわれています。しかし実際のところ、マットレスの消耗具合は、使われている素材をはじめ、使う人の体型や使用方法によっても異なるため、一概に年数で計ることが難しくもあります。変形しやすく蒸れやすい低反発マットレスのなかには、2、3年で寿命を迎えてしまう商品もあるため注意が必要です。

マットレスの寿命を見極める一番良い方法は、マットレスの状態を自分自身の目や体で確かめてみることです。毎日使用するうえ、カバーやシーツなどに覆われているため変化に気づきにくいかもしれませんが、快眠のためにはマットレスの適正なパフォーマンスが欠かせません。まずは、ご自身の睡眠環境と向き合うことが健康への一歩です。

マットレスの買い替え時がわかる「7つのサイン」

マットレスの買い替え時を判断するポイントを7つご紹介していきましょう。具体的な状態と、それが体に与える影響もあわせて解説します。

1. 腰部分が凹んでいる

寝姿勢になったとき、一番体重がかかる場所は腰部分です。マットレスの主な役割のひとつに、重いために沈みがちな腰部分を反発力によって押し上げ、正しい寝姿勢を保つことが挙げられます。大切な腰部分が凹んでしまっている場合は、マットレスの寿命がきていると思って間違いないでしょう。凹み具合によっては腰を痛める場合があるため、早々に買い替えることをおすすめします。

2. 購入時よりやわらかく感じる

見た目で判断するほかに、寝心地で判断する方法もあります。寝心地が以前より柔らかく感じる場合は寿命を迎えている可能性が高いです。しかし、毎日使っているので変化がわかりにくいという方も多いでしょう。そんなときは、腰が当たる位置をずらしたり端のほうに寝てみたりと、普段は寝ない場所に寝転がってみてください。寝心地に違和感を感じる、体が斜めになっていると感じたら、いつも寝ている場所の反発力が低下している証拠です。買い替えを検討しましょう。

3. 軋み音がする

コイルスプリング式のマットレスが寿命を迎えたときに見られる兆候のひとつに、軋み音があります。軋み音は寝返り時にも聞こえるため、その音で目を覚ましてしまい熟睡できない方も多いのではないでしょうか。マットレスを手で押したとき、ギシギシあるいはギュッギュという金属がこすれるような音がする場合は、コイルが劣化しているサインです。コイルが劣化すると反発力が失われるため買い替えのタイミングといえます。

4. 生地が破れている

マットレスの生地が擦り切れていたり、破れていたりする場合も買い替えのサインです。生地が破れていると、見た目が悪いだけでなく、汗の吸水機能が損なわれます。吸水機能が損なわれると蒸れやすくなり快眠の妨げに。肌への触感も変わってくるので寝心地も良くないはずです。

5. カビが生えている

カビは湿度が高い状態が続くと発生するものです。多くのマットレスに使われているウレタン素材は基本的に湿気に弱いため、カビが生えるほど湿気を溜め込んでいるのであれば、ウレタン自体も消耗しています。また、カビがアレルギー性の鼻炎や喘息、皮膚炎の原因になることをご存知の方は多いでしょう。特に免疫力の弱いお子さんや高齢の方は影響を受けやすいので配慮が必要です。

カビが生えてしまったとき、マットレスカバーを取り外せるのであれば、できるだけ早くクリーニングに出すことをおすすめします。しかし、一度発生すると完全に除去することが難しいのがカビの特徴です。カビが広範囲に広がっている場合や、中のウレタンにまでカビが発生している場合は、カビによる健康被害が想定されるため早々に買い替えを検討すべきです。

6. 起きたときに体が痛い

朝起きたとき、腰が痛かったり肩がしびれていたりしませんか? 寝ても疲れが取れない、熟睡できていない、また、体に不具合を感じるという場合には、マットレスの機能が著しく損なわれている可能性が高いです。そもそも、気持ちよく目覚められないという場合、それはマットレスを買い替える最大の理由になります。

このときマットレスには、前述の「1. 腰部分が凹んでいる」「2. 購入時よりやわらかく感じる」「3. 軋み音がする」のいずれかの症状があるはずです。いま一度、マットレスの状態をよく観察してみてください。

7. 購入時から体格や体重が変わった

購入時と比べて体格や体重がかなり変わったという方も新しいマットレスの購入を検討したほうがよいかもしれません。この場合はマットレスの寿命というより、マットレスの反発力が体に合わなくなっていると考えられます。反発力の適正値は主に体格や体重によって決まるため、そのときどきの体に合ったマットレスを使うことが大事になってきます。

マットレスの処分方法を知っておこう

思い切ってマットレスの買い替えを決めても、古いマットレスの処分方法がわからないという方は多いのではないでしょうか。不要になったマットレスの処分方法は大きく分けて4つあります。以下を参考にしてください。

粗大ゴミに出す&ゴミ処理場に持ち込む

マットレスは、基本的に自治体指定の処分方法にしたがい、粗大ゴミとして出すことができます。流れとしては、まず自治体のゴミ受付センターに申し込み、回収日時と場所を確認します。取扱店(コンビニなど)で粗大ゴミシールを購入し、指定された場所にマットレスを持っていけば完了です。マットレスの種類や市区町村によって異なりますが、粗大ゴミシールの相場はおおよそ1,000円〜2,000前後、回収までには1週間〜10日ほどかかります(市区町村によっては無料回収してくれるところもあります)。

少しでも早く、安く処分したいという方は、ご自身でゴミ処理場に持ち込む方法もあります。ゴミ処理場の受付時間内であれば都合の良い時間に持ち込むことができるうえ、処分費用は回収依頼するよりも安く済みます(市区町村によっては無料処分してくれるところもあります)。

また、スプリングのないマットレスの場合は、丸めてしばったり、ゴミ袋に入るように小さくカットしたりすれば、燃えるゴミとして出せる自治体もあるようです。いずれにしても、お住まいの市区町村によって方法は異なるため、必ずホームページなどで確認してください。

販売業者

新しくマットレスを購入する場合、購入する販売店で古いマットレスを引き取ってくれるケースがあります。基本的には自宅引き渡しとなるため、自分で処分するのと比べ、手間がかからないのが特徴です。条件に合えば無料で引き取ってもらえることも。マットレス購入の際には、引き取りサービスについてもよく確認すると良いでしょう。

不用品回収業者

販売業者同様、自宅まで回収に来てくれるのが不用品回収業者です。引き取り価格は、マットレスの大きさや重さはもちろん、ご自宅が搬出しやすい建物かなども関係してくるようです。見積もり無料の業者が多いため、まずは事前に見積もりをとり、詳細を確認しましょう。

引っ越し業者

引っ越しを機にマットレスを買い換える方も少なくないでしょう。この場合、引っ越し業者にマットレスを引き取ってもらうことも可能です。業者によって取り扱いが異なりますが、大手引っ越し業者では家具の引き取りサービス(有料が多い)を展開しているため、マットレスの引き取りもお願いできるでしょう。お住まいのエリアによって不可能な場合もあるため、こちらも事前確認が必要です。

マットレスを長持ちさせるコツ

晴れて新しいマットレスを購入したら、できるだけその寿命を延ばしたいものですよね。ここでは、簡単かつお金をかけずにマットレスを長持ちさせるコツをご紹介します。

マットレスの上・下、表・裏を変える

まずは、マットレスにかかる負荷を分散させましょう。マットレスの上(頭部)・下(足部)を変えたり、両面利用できるマットレスの場合は、表・裏も変えると汚れやカビの防止にもなります。2、3ヶ月に一度を目安に行います。

マットレスを換気する

カビやダニの繁殖を防ぐために、マットレスを定期的に換気することが大切です。マットレスを壁に立てかけたり、ベッドフレーム(または床)とマットレスの間に厚めの本を挟んだりして少し浮かせ、扇風機を当てるのもおすすめです。これらが大変な場合は、はじめからベッドを壁から離して置き、空気が通りやすい状態をつくっておいたり、寝室の換気を十分に行うだけでも違います。

マットレスを掃除機にかける

マットレスの汚れを吸い取ることでダニ対策になります。掃除機は縦方向と横方向にかけましょう。生地や素材を傷めないようにゆっくりやさしく当てるのがポイントです。

このほか、寝汗の吸収を防ぐために敷パットや防水シーツを利用したり、床に直置きしている場合は除湿シートを使ったりすることも効果的です。しかし、直置きはどうしても湿気を溜め込みやすいため、できるだけ避け、すのこやベッドフレームを使うことをおすすめします。

マットレスの状態を見極めて快眠を目指そう

疲れを癒やし、体力を回復させるために必要な睡眠が、マットレスの寿命によって損なわれることがわかりました。マットレスの買い替え時を知ることは、自分の体を大切にすることでもあります。

無意識下にある睡眠中は寝具の性能に身を委ねるほかありません。普段から意識して睡眠環境をコントロールすることが快眠のカギです。今使っているマットレスの状態をきちんと見極めて、素敵な眠りを手に入れてください。