日々の疲れをスッキリ!快眠へ誘うマットレスを探し当てる方法とは

明日への活力をチャージするために欠かせないのが睡眠です。せっかくなら質が高く、心地よい眠りにしたいものです。快眠にはさまざまな要因が複雑に絡み合っていますが、大きな一因となるのがマットレスです。体に合わないマットレスを使っていると、疲れが取れるどころか反対にたまってしまったり、腰痛の原因になったりすることもあります。

今回は、快適な睡眠時間を確保するためにはどのような環境が必要か、そして、どんなマットレスを選べばよいかを解説します。

保存版!快眠を手に入れるための条件とは?

誰もが一度は、いつもと同じ睡眠時間なのに普段よりもしっかり疲れが取れたと感じた経験があるのではないでしょうか。この場合は「快眠」であったという証拠でもあります。ところで、「快眠」とは一体何でしょうか? 快眠を定義すると、「ぐっすりと深い眠りで疲れを取る睡眠」となります。たとえ同じ8時間の睡眠を取ったとしても、質の良い睡眠と悪い睡眠では疲労の回復度合いは異なります。ここではまず、快眠を手に入れるための条件を解説します。

分かっていても難しい!?規則正しい生活

快眠のために必要な第一条件と言っても過言ではないのが「規則正しい生活」です。朝起きる時間、食事をする時間、仕事をする時間、そして眠る時間……。これらのサイクルが規則正しくなると、眠る時間になれば自然と眠気が訪れて、心地よい眠りに入ることができます。これは、私たちの体には体内時計というものがあるからです。寝る時間が来るとホルモンが脳から分泌されて眠りやすい体内環境が整います。ホルモンバランスを整えるためには規則正しい生活をすることが一番なのです。

適度な運動習慣でぐっすり睡眠

日常生活のなかで運動を定期的にしている人は、不眠が少ないといわれています(参考:『快眠と生活習慣│e-ヘルスネット 情報提供』)。山登りやスポーツをしたとき、家族で遊園地に行ったときなど、一日中動き回った日は夜ぐっすり眠れた。こんな体験をしたことがある方も多いでしょう。適度な運動と睡眠は密接に関わっているのです。仕事が忙しくて運動する暇がないという人もいるでしょうが、運動するチャンスは日常にあふれています。例えば、会社や駅ではエレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用する、バスの停留所をひとつ手前で降りて歩く、歩く速度を意識的に速めるといったことも運動になります。

また、運動をする時間もポイントです。夜にぐっすり眠るためには夕方から夜(就寝の3時間くらい前)の運動が適切と言われています(参考:『快眠と生活習慣│e-ヘルスネット 情報提供』)。夕方に運動をして脳の温度を上げると、寝る前にその温度が下がり眠気が訪れます。気を付けなければならないのは、寝る直前の運動です。脳が興奮状態になって眠気が覚めてしまうため注意が必要です。

入浴で体と心をきれいにして心地よく眠る

運動と同じように体の温度を高める効果がある入浴も、快眠を導くのに大切な条件のひとつです。入浴するタイミングも運動と同じく、睡眠に入る数時間前、夕方から夜にかけての時間がおすすめです(参考:『快眠と生活習慣│e-ヘルスネット 情報提供』)。軽い運動で汗をかいて、入浴で汗を流せば睡眠の準備はバッチリということです。

日光を浴びて体内時計をリセット!

いつまでも布団の中でゴロゴロしていたいというときでも、カーテンを開けて朝日を浴びると「よし、今日も頑張るぞ」という気分になることがあるでしょう。実はこれにも理由があります。光には体内時計を調整する効果があるからです。人間の体内時計の周期は24時間よりも長いといわれています(参考:『快眠と生活習慣│e-ヘルスネット 情報提供』)。そのため、どこかで体内時計をリセットしないと、徐々に就寝時間も深夜にずれ込んで行ってしまうのです。

気を付けないといけないのは、太陽の光だけに体内時計を調整する力があるわけではないということです。家の中でつける照明の光にも同様の効果があるのです。そのため、深夜にいつまでも明かりをつけて作業をしていれば、体内時計がずれてしまうため生活のリズムが崩れます。また、照明の明かりは白っぽい昼白色よりも赤っぽい光の暖色系を選んだ方が睡眠には効果的です。

日常のほんの少しの気遣いで変わる睡眠生活

上記以外にも日常生活のなかで快眠のためにできることを挙げます。

寝る直前の食事やカフェインは避ける

消化活動が睡眠を妨げるので、寝る直前の食事や、カフェインの入ったものの摂取はおすすめできません。有名なのはコーヒーですが、緑茶やチョコレートにもカフェインが含まれています。どうしてもコーヒーが飲みたいならばカフェインレスのデカフェにしましょう(参考:『快眠と生活習慣│e-ヘルスネット 情報提供』)。

寝室の環境で心掛けたい4つのポイント

夏の寝苦しい熱帯夜、いつまでたっても足先がひんやりする冬場の布団の中など、眠るための周辺環境も重要なポイントです。まずは光です。前述した通り、光を浴びることは体内時計の調整に影響するため、暗くした方がいいでしょう。また、暗い環境はメラトニン(自然な眠りを誘う睡眠ホルモン)の分泌も促進してくれるため一石二鳥です。次に音です。基本的には無音がいいでしょう。入眠に効果的なミュージックも開発されているため、利用するのもいいですね。人間の声や言葉は睡眠を妨害します。そのため、歌詞付きの音楽を聴いたり、テレビやラジオをつけたまま寝たりするのはおすすめできません。

3つ目は、香りです。ラベンダーのようなリラックス効果があるものを選ぶといいでしょう。ただし、香りの好みは人それぞれです。ひとりで寝るのではなく、家族でひとつの寝室を利用するといった場合は相手のことを考えて香りを選ぶほか、香りを強くし過ぎないようにしましょう。そして、最後は温度と湿度です。寝床内環境は、温度は33℃、湿度は50%くらいがいいでしょう(参考:『快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係│e-ヘルスネット 情報提供』)。

マットレスVS布団、それぞれのメリットを徹底検証!

掛け布団、枕といった睡眠には欠かせないアイテムのなかで、意見が分かれやすいのがマットレスと布団です。どちらにも長所と短所がありますが、単純に「昔からわが家は布団だから」とか「なんとなくオシャレだからマットレスといった理由で選ぶことはおすすめできません。それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解したうえで選ぶことをおすすめします。

マットレスのメリット・デメリット

欧米化の進む日本では、ベッドが主流になってきているのは事実です。また、さまざまな機能性を持ったマットレスの開発も行われているため、より快眠を得られる可能性が高いのはマットレスだといっても過言ではありません。

まず、マットレスのメリットは床からある程度の高さに寝るため、睡眠中にホコリを吸い込む可能性が低いことです。猫のような動物を飼っていれば掃除をこまめにしても床に抜け毛が残ります。このような点からも、床からある程度の高さで寝られるマットレスの方がおすすめです。

次に、起き上がりやすいというのもマットレスならではでしょう。特に膝や腰に痛みを抱えるシニア層は、床との高低差があるマットレスの方がすんなりと起き上がることが可能です。

また、マットレスは通気性の面でも優れた商品が多く出ているため、カビが生えにくいといったように衛生面でも優れています。洗濯機で丸洗いできるマットレスカバーを装着すれば、寝汗を多くかく人も清潔な環境で眠ることができます。最後に、布団のように毎日たたんで押し入れに片付ける手間が要りません。これはひとり暮らしで忙しい朝を過ごしている人には、外せない条件といえるのではないでしょうか。

では、デメリットはどんなものがあるでしょうか。まず、部屋の中にマットレスを置くスペースが必要になります。ワンルームでとにかく部屋が狭いという場合は、マットレスを置いただけでほかには何も置けなくなってしまいます。そして、処分するときは粗大ごみに分類されるため、捨てるのにお金がかかることです。「しっかりと体に合うマットレスを選び、耐久性のあるものを購入しないと、数ヶ月や1、2年で買い替えることになり、大変です。

布団のメリット・デメリット

布団最大のメリットは何といっても天日干しができる点です。太陽の光にはダニを駆除する効果もあります。マットレスの天日干しは不可能ではありませんが、サイズや重量が大きいため簡単ではありません。また、寝相の悪い人はマットレスよりも布団の方がいいでしょう。コロコロ転がっても落下する心配がないからです。

デメリットは何といっても毎日の上げ下ろしが面倒くさいこと。万年床にしてしまうと布団にカビが生えますし、床にじかに敷くとホコリがたまったり、ダニが発生したりと注意が必要です。

また、マットレスに比べると消耗が早いため、定期的なメンテナンスや買い替えが必要になります。最近では、床はフローリングが主流になってきていますが、フローリングにじかに布団を敷くと、寝心地が硬くなり腰痛の原因にもなります。

自分に合うマットレスを選ぶための方法とは?

もし、自分にとって最適なマットレスを買うことになった場合に、マットレスを選ぶために注意したいポイントを解説します。安い買い物ではないため、失敗したくないところですが、なんとなく寝転んで寝心地がいいものといった選び方をした場合、「本当は自分に合っていなかった」「パジャマに着替えて寝転ぶと思っていた寝心地と違った」などといったことになりかねません。衛生上の問題のため、マットレスは一度使用すると返品が不可能な場合も少なくありません。また、中古で買い取ってくれる業者も多くありません。誰だか分からない人が寝て、汗のしみ込んだマットレスなんて使いたくないですよね……。ここでは失敗しないマットレスの選び方を紹介します。

直線では描けない人間の体

いくら背筋を伸ばしたところで人間の体は直線ではありません。自然な体勢で寝転ぶと後頭部から胸、胸から腰にかけてS字を描くようにカーブしています。このカーブに対してしっかりと支えてくれる硬さのマットレスが体には合っています。寝たときのこのS字カーブの隙間は2~3センチ程度と言われています。ただしこれはあくまで一般論です。頭やお尻が人よりも大きな人、痩身(そうしん)で隙間がまったく無い人、体重が重く人よりも深くマットレスに沈み込む人などさまざまであるため、実際にマットレスに横になって確かめてみましょう。

マットレスが硬すぎたり、柔らかすぎて沈み込みすぎたりすると、腰痛や肩こりを引き起こすことがあります。疲れを癒すための睡眠なのに朝起きたら腰痛になっていたのでは本末転倒です。適度な硬さがあって、寝心地のいいマットレスを選んでください。

枕や掛け布団も注意して

枕も快眠には重要なアイテムです。首が立ち姿勢と同じカーブを描くような枕を選ぶのがおすすめです。マットレスのときと同様、人によって頭の大きさや形はさまざまです。「絶対にこれがいい」と紹介はできませんが、枕専門店のなかには自分に合うサイズ、硬さを無料診断してくれるお店もありますから利用してみてください。

掛け布団は睡眠中に体が冷えないようにするためや、寝汗を吸収して快適に眠るために利用します。吸湿・放湿性に優れたものがおすすめです。また、睡眠中の血流を滞りなくするために行われる生理現象「寝返り」をしやすい軽い素材の布団を選びましょう。

大失敗!購入したマットレスが体に合わなかった場合の対処法とは?

何万円もするマットレスを購入したけど使用してから数ヶ月、「なんだかしっくりこない」、「熟睡できていない」、「朝起きると腰が痛い」などという状態になったらどうしたらよいのでしょうか。前述しましたが、マットレスは衛生上の問題で返品を受け付けてもらえないこともしばしばあります。しかし、ご安心ください。万が一、体に合わないマットレスを購入してしまった場合は、ベッドパッドを敷くことで解決できる可能性があります。

例えば、「寝汗をたくさんかく体質なのに通気性の低いマットレスを購入してしまい夏が寝苦しい」というケースは、夏場だけ、通気性が高いベッドパッドを敷くのもいいでしょう。ベッドパッドはコンパクトにたたんで収納できるため、季節に合わせて利用できるのがメリットです。

また、柔らかすぎる、あるいは硬すぎるマットレスを買ってしまった場合には、適度な硬さのものを再度購入すればOKです。ベッドパッドはマットレスに比べると高価ではないため気軽に購入することもできます。NASAが開発した素材といったものもベッドパッドなら手の届く値段で手に入れられます。なお、絶対にしてはいけないのが、「マットレスの上に布団を敷くこと」です。通気性が悪くなり、ダニやカビが発生するリスクが高くなるので気を付けましょう。

購入したマットレスがどうしても合わないという場合は、思い切って買い換える勇気を持つのも必要です。これからマットレスを買いに行くというときには、事前に返品・返金制度があるのかどうか、お試し期間があるかどうかを確認するのを忘れないようにしてください。

店舗や通販でマットレスを購入するときの注意点は?

ここまで読んでいただいた方なら、マットレスを購入するイメージや気を付けるべきポイントが明確になっていると思います。「さあ、実際に家具販売店出かけましょう!」と言いたいところですが、最後に実際に購入する前にチェックしたいポイントを解説します。

家具販売店のような実店舗で購入する場合

家具販売店にはたくさんのマットレスが店頭に並んでいます。選ぶ際には、商品を眺めたり、ちょっと触ってみたり、また、腰掛けて硬さを確認してみたり……と、その程度のチェックで商品を決めてしまってはもったいないです。せっかく実物を見られるわけですから、寝転んで感触を確かめましょう。また、仰向けに寝転ぶだけではなく、実際に寝ることを想像した体勢を取ってみることもおすすめです。ゴロゴロ寝返りを打って寝返りのしやすさを確認するといったように、恥ずかしがらずにどんどん試すことが良いマットレスを選ぶコツです。

次に、マットレスを購入に行く際には「ぜひパジャマで!」とまでは言いませんが、就寝時の感覚に近い服装で行くのがおすすめです。ジーンズや革ジャンなどで寝る人はいないと思います。マットレスを購入に行く際はファッションにも注意が必要です。

また、マットレスをひとりで使うのか、それとも家族で川の字になって使うのか、家族構成によってもサイズが変わります。もしも複数名でひとつのマットレスを使うという場合は、並んで寝てみることも大切なポイントです。ボンネルコイルのマットレスは、ひとりが寝返りを打つとその振動は全体に行き渡ります。相手の寝返りのせいで眠りが浅くなり、快眠が得られない場合があるのです。気にならないならいいのですが、もし揺れが気になるなら同じコイル式でもポケットコイルを選べばOKです。そのほか、分からないことがあれば店員さんを呼び止めて質問するのがいいですね。

通信販売で購入する場合

ネット社会である現在は、通信販売でマットレスを購入することも可能です。わざわざ店舗に出向かなくてもいいので便利ですが、注意も必要です。実際に寝心地を確認できないわけですから、返品・返金制度があるかどうかは必ず確認しましょう。返金も、一部返金なのか、全額返金なのかも大切なポイントです。

通販限定の商品でも、実物が置いてある店舗やショールームがある場合もあります。本当に気になる商品があった場合は、そこに問い合わせてみるのも手です。あとは実際に使用した人のレビューを確認して、自分の体型や好みに合っているかを調べてみるのもいいでしょう。ただし、レビューは適当に書かれていたり、サクラだったりする可能性もゼロではありません。あくまで参考程度にとどめておくようにしましょう。

快眠のためには環境と寝具が重要

快眠のためには、規則正しい生活と睡眠環境の整備が重要です。さらに、自分に合った寝具を選びたいものです。まずはマットレスを試して、快眠できる生活を目指してみてはいかがでしょうか。